似ているようで、似ていないようで、似たもの同士はお互い様/三木滝三木(小ネタ)
 

似ているようで、似ていないようで、似たもの同士はお互い様/三木滝三木(小ネタ)


「まさかおまえなんかと団子を食うとはな」
「ああ、夢にも思っていなかった」
「…」
「…」
「…」
「うまいな、この団子」
「ああ、うまいな」
「…」
「…」
「なんか話せ」
「おまえと話すことなどない」
「まったくもって同感だ」
「けれども、あまりいやではない」
「そうか、それも同感だ」
「…」
「…」
「私たちは対照的に見えて、どこか似ているのかもな」
「非常に不愉快だ」
「同じく」
「けれども、な」
「ああ、それも悪くはないな」
「おまえのことを、米粒に書かれた文字ほどなら好きになってやらなくもない」
「私もおまえのことを、小指の爪の甘皮くらいなら好きになってやってもいい」
「…」
「…」
「、ふっ」
「ははっ」



(おまえも大概、意地っ張りだな)(おまえこそ、もっと素直になれ)



(どっちが滝でも三木でもいいんです。)

 
 
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