「ぐっ…!?」
「ん?どしたの?」
部屋の掃除をしていたときのことだ。床に積み上げられた本や、箱。もはやどれがなんだったのかも覚えていないような乱雑さを呈する部屋の片付けをしていた時だった。
重たい本を束ねて、持ち上げた瞬間。悠里が呻きながら動きを止める。中途半端な態勢で。
「悠里?」
「ちょ……うそだろ……。これもって…はやく…。」
「え?うん、ちょっと、どうし…重っ!」
ひょろひょろと細い声で懇願する悠里に従い、琴が本を受け取る。あまりに重たいそれを床に戻したところで、悠里に視線を戻した。動きは大変、鈍い。
「…………。」
「…………悠里さん?」
「……腰逝った……。」
吹き出す声がした。
後日、わざとらしく勞ってくる琴に悠里は怒るのだった。
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ぎっくり腰ネタやりたくて、秋。
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