むし誰かに踏まれたのか、べちゃりと潰れてた。
大層長い時間を生きていた蟲だが、なんともあっけなかった。
もはや誰一人として、そのかわいそうな蟲を思い出すものもいないだろう。

なぜなら、その価値もないのだから。
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