……………

「ったく、騒がしいわね。むさくるしい男達が休日の昼間からこんな所に集まってて悲しくないの?」


そこでナイスタイミングに長い金髪を揺らして噂の彼女が階段から降りてきた。

顔は美人なのだが、右手に「5%割引」のシールが貼ったままのチューハイ。
左手に至っては袋詰めのにぼしが握られている。

これを見ると世の男達は幻滅するだろうな。


「悲しくなるのはむしろこっちだから。性別が違うってだけで、お前は完全にこっち側の人間だからな」

「何言ってるの、一緒にしないで」

「俺達ですら、昼間からおつまみにぼし片手にうろついたりしねーよ」



そこで目当ての女性の登場に、リッキーが待っていましたとばかりにジムの前に出た。

彼は早速お得意の爽やかスマイルを繰り出す。

「サラ、運転不足だと体に悪いですよ。軽く運動した方が良いんじゃないですか?」


作戦@【運動不足を指摘する】


「運動?そうねぇ、たまには良いかもね。何をしようかな。ナイジェル何か案ある?」

「んー…ハンマー投げとか」

「どこが軽いのよ。ジム、アンタは何が良いと思う?」

「あ?あれで良いじゃんよ。モンスターボックス」

「なんで私がモンスターボックスをしないといけないの」


くだらない答えばかり返ってくるので彼女はため息をつき、質問をしてきたリッキーに回答を出す。

「良い案が浮かばなかったから、全力で呼吸をする事にしたから」

「サラ…それは全力でやらないと、体に悪い所か死んじゃいますよ」


至って真面目な答えに彼も苦笑いだ。

相変わらず彼女は、綺麗なのにどこかが抜けている。


「仕方ないですね。とりあえず俺の部屋で一緒にプロレスをしましょう」


作戦A【自分の部屋に連れ込んで、楽しくプロレスを…】


ジム「するなァッ!!もう下心が丸出しだろ!ニコニコ笑ってそんな事考えてんのか!」


[ 65/195 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]