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…やはりいた。
予想はしていたが、ゾッと身震いがする。
「もう!いつまで経っても来ないから、迎えに行きましょ!恋人同士一緒に寝るのは当たり前じゃなーい?」
「何ですって?リッキーと寝るのはこの私よ!」
(来る!?奴が俺を迎えに来る!?と…とにかく逃げないと!あんな奴と寝るくらいなら、ひとりで庭に寝た方がまだマシだ!)
リッキーは慌てて隠れられそうな場所を探すが、ここはだだっ広い廊下。
あるのは予備の電話と壁にかかってある「今週の目標」くらいだ。
身を隠せるような場所はない。
カツン…
カツン…
厚底サンダル独特の足音がだんだんと近づいてくる。
「ヤバイ、見つかる!仕方ない、もうここしか…!」
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