ギャァァ―――!!!!!


無言の空気を一気にぶち壊したのは、ご近所さんへ回覧板をまわしに行っていたジムだ。


「オイ―ッ!!この星は危険だ!今すぐ脱出するぞ!」

玄関を通過する事なく、生身の体のまま壁をぶち破ってメインルームへ入ってきた彼は大声を上げて周囲にそう伝える。

その瞬間、本物のボビーがメインルームの騒ぎに気づき部屋から出てきた。


「あ。お帰り、ビッキーちゃんとその他。どうしたんだい?」

「うわっ!近づくな!ボビーになるぞ!」


ジムの言葉に先程のサラの反応。

間違いない。

今ボビーに近づいたら徐々に肌が黒く変色して、着ている服が全身タイツに変形する!

全員が慌ててボビーから後退り。

彼との距離をぐいぐい広げる。


「ちょっとぉ〜…お邪魔するわよぉ〜!」


そこへリッキーとビッキーに見覚えのある姿が、ジムの破壊した壁の穴から勝手に部屋の中へ進入してきた。


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