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……………

ピロロロ!


「おい、サラ!携帯鳴ってんぞ!」

ナイジェルとリッキーの帰りを待っていたウィンディラン事務所メインルームの3人。

2時間何の音沙汰もなく、ただひたすらに連絡を待っていたがようやく進展があったのか。

彼女の電話の音に、その場にいた全員が集まってきた。


「リッキー!?もしかして、リッキーかな?」

「急ぎすぎて事故にでも遭ったんじゃないか!?さっきトラックとバイクが事故したとかテレビで言ってたぞ!」

「嘘!?そんな!泣」

「待って!知らない人からの番号だわ」


彼女は恐る恐る通話ボタンを押して電話に出てみる。


「もしもし?どちら様です…えっ!?病院!?」


「イヤァァ――!!」

通話中にもかかわらず悲鳴を上げるビッキー。


「落ちつけビッキー!まだあいつらと決まってないだろ!?」

彼女を落ち着かせるジムだが、なかなか泣き止まない。

無論、自分だって心配に決まっている。

サラは深刻そうな顔で病院側の話を聞き続けている。


「はい…はい………は?頭をぶつけ合って気絶してる所を、老人に連れてこられた?」


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