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という前振りがあり、なんだかんだで運動会を開催する事になったウィンディラン一同。
舞台は街の中心部にある某有名ドーム。
当日の天気は雲ひとつない快晴だ。
会場上空には色とりどりの花火が打ち上げられ、運動会定番のメロディがトランペットで演奏されている。
普段はモトクロスバイクレースでデッドヒートを繰り広げているメンバーが「体を張った運動会」を開催するとなって話題性もあり、多くの観客が詰めかけていた。
「さぁ!始まりました、ウィンディラン6名による春の大運動会!数々の競技を勝ち抜き、栄光の星を掴み取るのは一体どの選手になるのでしょうか!?」
実況はバイクレースのこちらもお馴染みアナウンサー。
ハイテンションで通る声がマイクを突き抜けて、会場全体に広がっている。
「それではお待ちかね、選手の入場です!」
「「きゃああああああ!!!!」」
入場してきた6人は体操着を身に着け、頭にはイメージカラーのハチマキを巻いている。
その姿が見えると、物好きの客席ファン達が一斉に声を上げて立ち始めた。
ジム「お!なんか思ってたより盛り上がってるな」
ボビー「フッ…そんなに僕が見えたからって騒がないでくれよレディ諸君」
サラ「少なくともアンタのファンじゃない事は確かよ」
リッキー「あ、見てください!ナイジェルのうちわを持ってる女の子がいますよ!」
ナイジェル「マジでか、どこだどこだ!?…ってアレ確実に40歳過ぎた女の子じゃねーか!ややこしんだよ、テメー!怒」
本物の女の子達+ビッキー「キャァ!リッキー頑張ってぇ!」
熱気に包まれる中、メンバー全員は会場中心に整列した。
流れていた音楽が止まり場が落ち着いた所で、アナウンサーがマイクを握って仕切り始める。
「それでは早速選手の紹介をしていきましょう!」
『エントリーNo.1!
存在はないが全員を纏めるリーダーです!
その持ち前の地味さで競技も地味にこなしてしまうのか!?
哀れなツッコミキャプテン!ジム・リバース!』
『エントリーNo.2!
リッキーの為ならパン食いだろうと面食いだろうとドンと来い!恋する乙女をナメないでよ☆
ライダー内の萌キャラアイドル!ビッキー・スティール!』
『エントリーNo.3!
やはり彼の中には魔物が潜んでいるのか!
異常なまでのその存在感に、誰にも出せない異色のオーラ!
今日の勝利をビッキーちゃんに捧げます!ボビー・マローン!』
『エントリーNo.4!
だるい・キツい・やる気ないが彼のスタイル!
しかし、やる場面ではバッチリ決めるポーカーフェイス!
哀愁漂うチョイ悪親父!ナイジェル・ヨーク!』
『エントリーNo.5!
彼女の魅力はなんといっても大人の色気!
その美貌で男も優勝もかっさらってしまうのか!?
金髪クールビューティー!サラ・ヒル!』
『エントリーNo.6!
世の女の子達お待たせしました!
今日も俺が君の為に頑張るよ!
にゃんにゃんスーパールーキー!リッキー・スターン!』
「「きゃぁぁぁぁぁ!!!」」
紹介が終わり6人が観客に手を振ると、会場はまたもや熱気に包まれた。
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