くるくる、くるり。彼女はペン回しに憧れていました。

「それが出来たらきっと、君がずっと、ここに居てくれるような、気がするんだ」

くるくる、くるくる、くるり。永遠がないのなら、彼女は続けます。

「つくればいい。永遠を、つくればいい」

ことん、ペンは棺に吸い込まれていきました。ああ、こんな小さな永遠すら、私は作ることを許されません。沢山の花、私の目にはモノクロにしか見えない。永遠にモノクロか、いや…。

「いつか、また貴方に逢いたい」

永遠はないけれど、私達には「いつか」がある。さようなら、また、逢いたい。




20100919
お葬式でペン回し