「…好き、です」
突如放たれた言葉に、私は聞き間違いかな?と首を傾げた。
するとプラチナちゃんは私の肩をぐっと掴んで、無理矢理目を合わせてきた。
「へっ…?あ、あの…?」
「名前のことが、好きなんです!!」
目が合ったままそんなことを言われると思わずときめいてしまう、だってプラチナちゃん可愛いし。
…じゃなくて!!でもプラチナちゃんは、
「あ…あのぅ…私おんな、だよ?」
そう。プラチナちゃんは女の子。私も女の子。
プラチナちゃんはあまり人に簡単に心を開くような子じゃないから、好きと言われて普通に嬉しかった。
「好きっていうのは、友達として、だよね…?」
もしそうじゃなかったらかなりヤバいんだけどこの状況…!
「いえ、恋愛感情として、です」
えぇぇぇえぇええぇ……!
なんで!?なんで女の子に告白されてんの私!?いや別にプラチナちゃん可愛いから嫌じゃないけど…っていうか実際、さっきちょっとときめいちゃったし。
私が慌てふためいていると、それとは逆でプラチナちゃんは冷静に話しはじめた。
「私は幼い頃より、同性の友達というものを持ったことがありませんでした。ダイヤやパールは男の人ですし…同性の名前ほど話しやすい相手はいませんでした」
「う、うん…」
「最初は純粋に友達として好きでした。ですが…いつの間にかそれが恋慕へと…」
「うわわわ待ってプラチナちゃん!!」
「なんでしょう?」
「好きって言ってくれたことはすごく嬉しいよ」
「…だけど、私はプラチナちゃんのこと、女の子の友達としか見られない…」
ごめんね。
言いづらかったけどそう呟き終えてプラチナちゃんをちらりと見ると、そこには涙を浮かべてわなわなと震えるプラチナちゃんがいた。
「……!」
ああぁどうしよう、私が泣かせちゃったよねどうしよう…!
「ご、ごめんね。でも別に嫌いとかじゃなくてね…!」
「…分かりました、名前」
「えっ?」プラチナちゃんは私の言いたいことを分かってくれたんだと思った。良かった…
「しかし、」
プラチナちゃんが口を開く。
「“諦めたらそこで終わり”…!パールが言っていました。諦めたら終わりなんです。私、名前に恋愛対象に見てもらえるよう頑張ります!!」
この時ほどパールくんを恨んだことはない。
「待ってプラチナちゃぁぁぁん!考え直して!私おんなだよ!?同性だよ!?」
「そうですが…。何の問題があるのですか?」
素直っていうか…純粋?
(ねぇパール〜、お嬢様、今頃名前と一緒かなあ)
(当然だぜ!)
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反省はしている