「ほんとに言ってる…?」
「もちろんだ」
「実はドッキリでしたーって言わない?」
「あぁ」
「う…からまつ……」
「ま、待て。泣くな」
「ぅえ…」
小さな頭を引き寄せると、大した力も入れてないのに簡単に胸に収まってしまった。こんなに弱いいきものだったのか。
「ハニーに泣かれると弱いんだ」
これから一生をかけて守っていかねばならない。それが俺の使命だ。
「しあわせにしないと、許さないから」
薬指を見てはにかむ彼女は世界一綺麗だと思った。


160310
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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