「はぁ、ナマエちゃん」
「じゅうしまつくん…」
「ちょー気持ちよかった」

まだ抜いてしまうのが惜しくて、そのままナマエちゃんの上にのしかかった。僕の体重では潰れてしまいそうに華奢な身体は、真っ白で、ふわふわで、良い匂いがして……。重いよ〜なんてくすくす笑われたら、なんだかくすぐったくて、わざとぎゅうぎゅう抱きついた。もちろん、ほんとに苦しくならないように手加減はしてるつもり。

「あ〜俺、ナマエちゃんとくっつけて幸せ」

うんうん頷いて髪を撫でてくれるナマエちゃんがあまりにも可愛くて、唇を突き出してキスをねだると、恥ずかしそうにちゅ、ちゅ、としてくれた。あぁなんて可愛いんだろう!

「ナマエちゃんもしあわせー?」
「もちろんだよ。だけどね…」
「違うの!?」
「違くないよ!そうじゃなくて…」

僕があまりにもはらはらするから、それが可笑しいというようにまた笑った。こっちは真剣だっていうのに。

「私ね、こんなに十四松くんとくっついてるのに、もっと、もっとって思っちゃうんだ」

わがままだよね。

長い睫毛がふるふると揺れる。真っ白いほっぺがほんのり紅く染まって、ぷっくりと美味しそうな唇が静かに息を吐き出した。
そんなこと言われたら僕は、僕は、


僕は…!


「ナマエちゃん!」
「きゃっ」

もう我慢の限界だ。ていうか、最初上にのしかかった辺りから実はヤバかった。こんなにガチガチだったらだいぶ前からバレているような気がしてならないけど、そんなこと気にしている場合ではない。そんな場合ではないのだ。

「もっと、くっつこうか」
「うん?………あっ、やだ、そんないきなりっ」

油断し切った女の子の身体を抱えるなんて、普段から鍛えてる僕には容易いことだった。膝の裏側に手を入れて胸の方に持っていくと、繋がったところがくちゅ、といやらしい音を立てた。
まだ足りない、もっともっと奥でナマエちゃんとひとつになりたい。下半身は別の生き物とはよく言ったもので、頭で考えるより先に、痛くなるほど腰が動いていた。

「もう、こういう意味で言ったんじゃないのに〜」
「ごめんね、はぁ、止まんない…」

潤んだ瞳で見つめられ、たまらず目尻にキスをすると涙の粒が頬を伝って落ちた。

「苦しいよね、ごめんね」
「っん、じゅうしまつくん…」
「きもちいよ、ナマエちゃん」

ちょっとばかり残った理性を振り絞って、ナマエちゃんを怖がらせないために何度もキスをする。

「…ふふ」
「どうしたの?」
「こういうときの十四松くん、なんかいつもと違ってどきどきする」

やってることは大人のそれなのに、少女のような顔でそう言うもんだから、堪ったもんじゃない。
十四松の十四松は発射5秒前をカウントし始めた。待って待って、まだもう少し、楽しみたいんだって。
なんとか踏み止まろうと下腹に力を入れる。しかし僕の事情なんて知りもしないナマエちゃんは、半開きになった僕の唇を遠慮がちに喰んだ。
あ、出ちゃった。


160309
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