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:)番外編 無意識のトクベツ 6
2016/03/01




「それは・・・!」



―――財閥の御曹司という立場上、無下に出来ない企業の令嬢がショコラを持ってきたから



拓麻が笑顔でショコラを受け取った理由はそれだけ

けれど、


「まぁ、別にいいけれど、」


表情が曇っているにも関わらず、拓麻が理由を言う前に理由を聞くことをひなは放棄する


「待って。良くないからさ」


理由を伝えようと拓麻が再度詰め寄るも、いいと一言口にし、手をドアへと伸ばした

そして―――・・・





「今年のショコラトルデーは、いつにも増して楽しそうで良かった」





ドアを開け、それを潜る瞬間、ひながそんなことを口にした










「ひな、ちゃん・・・・・・」


ひなの部屋の前に取り残された拓麻は、一人名前を呟いた


昨日までは何ら変わらない時間を過ごして、普通だった

今日が聖ショコラトルデーとはいえ、毎年同じ恒例行事で終わるはずだったのに、

なぜかひなの表情を曇らせ、嫌味とも言える言葉を貰った



―――まさか、支葵の言う通り・・・?



今日のひなの態度はそれとしか思えない

拓麻が貰うショコラに、機嫌を損ねたとしか



「ひなちゃん、ドア開けて」


廊下に取り残された拓麻が、ドアの向こうにいるひなに向かって告げる


「話、聞いてよ」


けれど、

何の音沙汰もなく刻々と時間だけが過ぎていくのだった






(一条さん、ひなからこれを貰ったんだけど)
(え、)
(あ、ショコラ・・・)
(えぇっ!)



(一条さんが貰うはずだったショコラかもね、)
(支葵、)
(だから言ったのに・・・)
(そんなこと言ってもさ、)


(じゃ、一条さんの代わりに食べてあげるから)
(待って支葵っ、一口でいいからさ、僕に・・・!)


(END)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


他の女にはショコラを貰う拓麻さんを目撃

怒る

用意していたショコラは千里にあげるということでした。

この後、別エンドにupしたあのお話ということです。






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