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:)ココロを蕩かす甘い誘惑B
2015/02/09




段ボール箱の中に入っていたモノは、某有名パティシエが作る高級ショコラの箱

それも、

ショトラトルデーを全面に押し出した愛らしい装飾

ひなへの好意が剥き出しの、枢への敵対心が剥き出しの箱


「玖蘭優姫、これを持って来た男の顔覚えてるか?」

「私にそれを聞くんですか?鶏の頭のような私に!?」


首を捻る二人の頭に、まったく浮かばない男の顔

そんな二人の間で、段ボールの中のショコラの箱にひなが手を伸ばした


「…………美味しそう、」


ひなでも知るパティシエのそのショコラに、白い喉がごくりと鳴る

そして、


「これ、私が勝手に受け取ったってかなめに言うから」


優姫と英、二人にとって好都合でしかないことをひなが口にした


「えっ、いいんですか…?」

「ひなちゃん?」



出来ることなら、

そうして欲しい



優姫と英の頭にそんな思いが浮かぶも、邪な思いを振り払うように頭を振る

けれど、


「英と優姫ちやんは『知らなかった』で通して」


ひなの再度のそれに、優姫と英は顔を見合わせ、首を縦に振った



そして、ショコラの箱を手にしたひなは、意気揚々と自室に戻る

部屋に入るや否や、箱を開け、小さなショコラを取り出した


「思った通り美味しそう…」


制限されていた学園での生活

あの時より自由は効けど、ある程度制限のある玖蘭邸

枢の居ない時に自分の手元に来たショコラは神様からの贈り物

例えそれが、差出人のわからないショコラだとしても



――純血種は不死身



そんな頭があるからそこ、


「頂きます」


そのショコラがどんなショコラか躊躇うことなく、ひなは口の中へと放り込んだ



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


彼女が口にしたショコラはどんなショコラでしょう…?
枢さんもビックリするような、○○ショコラです笑






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