世界観 | ナノ

古代魔法 


 古代魔法とは、世界から力を貸してもらって法則を書き換えることである。

 魔法を行使する際、古代魔法では自身の体内に溜めた魔力ではなく周囲の魔力を操る。そのため、生まれつき体内にある魔力量と魔法の強さは比例しない。

・発動原理
 祈りを込めて歌う、または楽器を奏でることで魔法が発動する。音を媒介に世界に働きかけ、力を貸してもらう。
 曲の長さによって術の発動時間が変わる。長ければ長いほど魔法も長時間持続する。また、複雑な曲ほど魔法の構成も複雑で緻密なものになる。
 ここで重要なのは「音」である。歌詞は歌を覚えやすくするための意味しかなく、特定の音が出せるなら即興で歌詞を作っても良く、楽器だけで奏でてもいい。
 ちなみに、エオスは結構即興で歌っている。例えば料理の時、食材や調理器具や食器を自在に操ったりするために。

・魔道具の役割
@魔法行使の補助(楽譜や楽器など)
Aそれ自体が魔法を発する。例えば、宝石などに魔法を封じ込め、あらかじめ決めておいた動作(スイッチを押すなど)によって発動させる。
・属性
 神と共に世界創生に携わった聖霊が司る地水火風の四つの属性は認められている。それ以外の属性については諸説あり。
 ちなみに近代魔術派からは「音属性」という扱いをされている。

・世間的な魔法の捉え方(一般の人からの知識、意識など)
 世間的には「なんだかよくわからないけどスゴい力」という捉え方。選ばれた者・特殊な者しか使えないと思われていた。尊敬されることもあれば畏怖されることもある。理解の無い一般人からは気味悪がられて迫害を受けたり、化物扱いされることもあり、魔法使い達はギルドを設立して互いの身を守った。
 学者、神官など、知識階級はみんな魔法使いという認識をされていた。これは近代魔術が確立した後の時代にも受け継がれている。
 農村などでは、豊作を願う祭りの時に、一般人も一緒になって歌ったり楽器を奏でることもある。この時、彼らの願いは世界に働きかけるための力になる。魔法使いは彼らの指揮者役を務め、願いが叶うように導く。

・メリット
@魔法の威力が使用者の力量に左右されないこと。例えば、どんな状況でも、駆け出し魔法使いとベテラン魔法使いが同じ魔法を使用したら、威力は同じになる。
A近代魔術より比較的安全なこと。周囲の魔力を使用するので、術者への負担はそれほどでもない。また、暴発の危険性も低い。

・デメリット
@発動までにかなり時間と手間がかかること。歌ったり楽器を奏でたりしている最中に攻撃されたら成すすべが無い。
A魔法の使い手が限定されること。例えば、声域的に男性にしか歌えない歌や、逆に女性にしか歌えない歌があること。また、弦楽器じゃないと使えない魔法や、打楽器じゃないと使えない魔法もある。なので、術者当人の向き、不向きなどとは関係ない部分で、使用できる魔法が限定されてしまう。


prev / next
[back]
×