「…大丈夫ですか山崎さん」
「なんとか」
此方を気にする刹那さんにあはは、と笑って手を振るも、まだ頬の辺りがズキズキする。
「すみません…何だか巻き込んでしまって」
「そんな、刹那さんは悪くないよ」
悪いのは隊長だ。という言葉は一応飲み込んでおく。相手は新人だ。
あの後、邪魔すんじゃねー、と隊長に凄まれ反対したらボコボコにされ旅立ちそうになっていた所、局長がゲンコツでそれを止め何とか収集がついたが。
当然ながら散々な目にあったなコンチクショー
若干涙目になりながらはぁ、と嘆息しうなだれた。
「沖田さんが首輪持ってつけろ、と迫って来た時は驚きましたけど…いつもああなんですか」
「うん…まぁ」
割と周りの事に頓着しないあの人がわざわざ朝から部屋に出てきてそんな事するぐらいだから、昨日の一件で余程刹那さんの事が気に入ったと見える。
……ねじ曲がった愛情表現ではあるが。
「では山崎さんも大変でしょう」
「…まぁね。もう慣れたけど」
苦笑しながらでも、と思う。
「此処ですか?」
「あ、うん」
何だかんだで彼女と食事を共にできる事になったのだから悪くないかもしれない。
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