第1話  東照大権現



これは関ヶ原の戦いを終えた少しあとの時代━━━





















 本日の政を終えた東照権現……いや、東照大権現は外を城の天辺で眺めていた。

 彼の名は、徳川家康。この日の本を天下泰平した男だ。彼は、民の人々から兵の人々に神と崇められている。
 戦がほぼなくなった今、無理はない。人々の願いを叶えた張本人なのだから。

 家康は腕を上げ、うんと背伸びをした。今日もいい天気だ、そんなことを頭で思っていた。



「…………独眼竜のとこにでもいこうか」



 そう呟くと、ジェット機並みの音を立てて家康の後ろに降りてきた者が一機…………いや、一人。



「おっ、忠勝。見回りご苦労様。いつもすまんな」
「…………!!!」



 彼の名前は本田忠勝。戦国最強と呼ばれる者だ。家康の一番の部下でもある。そして、一番絆の深い友だとも家康は思っている。



「ははっ、無理はするなよ?」
「……!!」
「え?ワシも無理するなって?ありがとう、忠勝」



 多分、家康にしか忠勝の言っていることは分からないだろう、と部下たちの間でもそう言われてる。



「……忠勝。急ですまないが、独眼竜のとこに行かないか?」
「…………?」
「何でかって?……うーん、何となくだ!とりあえず、行く用意をしてくれないか?ワシも用意しに行くよ」



 家康は立ち上がり、城の中に戻り行く準備を始めた。忠勝も家康が城の中に入るのを確認すると飛び立った。






戻るか?
それとも
目次に行くか?


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