これはB/S/R/夢小説サイト《黒白部屋。》の沁埜様が本編で書かれてる「ぬこまた。」という可愛い猫又の三成と刑部がメインのものを、企画小説を通して我が儘でそれを瀬戸内でしてほしいと頼んだものです。

しかし、本編でも瀬戸内出すとメールに書いてあって驚きのあまり「マジっすかぁあああ!!??」と嬉しさのあまりに叫びそうになったなんて言えない!!←

とにかく、可愛いぬこまた瀬戸内をお楽しみください!!



















「…痛ぇ」


 猫を拾っ(以下略)。


「……おい、元就。いい加減に慣れろよ……お、俺が近付いてもこの人間…何もしねぇじゃねぇか」
「そのまま貴様なんぞ捌かれれば良いのだ馬鹿親めが」
「な、何だよ!」
「………」


改めて言おう。
猫を拾った。
ん、そこまでは良かった。因みに拾ってからもう4日目である。白い猫でオッドアイな素敵な元親と、茶色で切れ目で超が付く程の我が儘な猫。名前は元就と、元親が教えてくれた。しかもこの二匹は子供サイズの人型になるという…でも猫耳と尻尾は健在であるが。

最初は警戒剥き出しだったが、昨日あたりから元親が随分リラックスと言うか…私に懐いてくれた。もう抱っこしても驚かないし、撫でたら嬉しそうな顔をしてくれる。が、問題はこの元就。


「顔は止めろって言ってるだろー。明日また店長につっこまれるじゃん。綺麗にまた三本の傷が…ああ…」
「わ、悪ぃ。元就は元々警戒心が強い奴で……人間に懐く所なんてアイ「黙れ」痛ぇええ"ッ!!」


元就と元親は一緒に行動を共にしてるみたいだが、元就は元親にも容赦なさすぎる。今も元親の頭にガブリと噛み付いた。


「痛ぇじゃねぇかッ!!」
「余計な事を言うな馬鹿親ッ!!」
「…俺らもう野良じゃねぇんだ。いい加減、腹括れよ」
「……飼われた覚えはない」
「居る時点で飼われてんだろ」
「…貴様は人間に飼われたいのか?我は頼んでおらぬ」
「…おい」
「元就は人間嫌いなのか?」


晩酌ではないがお茶を飲みながら訊いてみる。すると元就の眉間に更なる皺が追加される。どうやら図星らしい。


「我は誰かに“飼われる”のが嫌いなだけだ。我が従うは我のみぞ」
「………ふーん」
「お、おい元就…」
「じゃあ私、元親は飼うけど元就は飼わない事にするわ」
「!、お…、おい」
「………」
「でも部屋にいてもいいよ」


その言葉に元親の顔が呆ける。元就も、言ってる意味が解らんみたいな感じの顔をする。


「元就は“来てやってる”の認識でいいよー。別に部屋を荒らしたり、何か物を壊したりしたら追い出すかも知れないけど、別に此処で飯食ってゴロゴロして寝て過ごすくらいなら構わないって事。但し、私は元就を“飼う”認識としない。なら元就は“飼われてい
る”認識もない筈だろ?」
「…………………」
「どうだ?」
「………………………貴様は」
「?」
「…変人だな」
「それ程でも」
「誉めておらぬわ」


馬鹿者、と言われて元就は私に背を向けてしまう。すまねえ、と元就の代わりに謝る元親の頭を撫でながら気にしてない、と私は答えた。


「(それに…)」



満更でもない顔してたし。



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