2*6






 さて、自己紹介が終わったところで本題に戻るか。それを切り出したのは政宗だった。








「さて、本題に戻るがこっからどうやってescapeするか……」
「鉄格子壊すか」
「おいおい、簡単に言うがこの鉄格子かなり硬い………」








 政宗は最後まで言わずに黙ってしまった。

 俺の”コレ”を見て驚いたか?まぁいい。俺はそのまま鉄格子を柔らかくして鉄格子を開ける。まるで、高温の熱で鉄を溶かすように、徐々に。政宗はただその様子見ていた。
 鉄格子から出た俺は政宗の鉄格子も同じように開けた。








「何驚いてんだよ。……って、当たり前か。人の体温じゃこんなこと出来ねぇもんな」
「いや、そっちに驚いたんじゃねぇ。俺のダチと”同じ技”が使えることに驚いた」
「俺と同じ?」








 俺が”コレ”を使えるようになったのは小学3年に上がったときだ。
 最初はサッカーをしているときだ。思いっきりボールを蹴ろうとボールを蹴ったときに、火花を散らしながらボールはゴールに向かった。キーパーは驚いてボールから避けた。そして、そのまま俺の蹴ったボールはゴールに入っていった。


 それからというもの、力を入れて物に触れると熱で溶けたり、火花を散らしていったりした。
 俺はそれを家族にはもちろん、鶴の字や元就にも言えなかった。
 だが、しばらくしたらいつの間にか必要な時にしか”コレ”は出なくなった。しかし、使うことはまずなかった。








「Hum……なら、俺らと同じだな」
「は?」
「俺らも小学2年のときに”技”が出てきた。アンタが言っている”ソレ”と似たようなもんだ。………いや、一緒だ」
「マジで!?」
「あぁ」







 鉄格子を溶かしながら俺は昔話をすると、同じ時期に政宗とそのダチが俺と同じものを手に入れてたらしい。
 これは偶然なんだろうか。にしても出来すぎてる気がする。………何が出来すぎてるかは自分でもよく分かってないが、とにかく出来すぎてる。


 鉄格子を開いたあと、俺は政宗の布を破こうと力を入れながらする。手からは炎がでる。何だか漫画に出てきそうな技だな、と思いつつ。

 ふと横を見れば、政宗の足の横には大量の小石があった。もしかして、これを蹴って俺の頭に当ててたのか……?
 そんな考えを過ぎりながら俺は布を引っ張る。しかし、布は思うように破れない。何でだ?









「布よりこっちのベルト壊してくれよ。そっちのほうが壊れやすいと思う」







 政宗の言うとおりに、手を縛っているベルトに手をつけて同じように力を入れてみる。すると、布より簡単に壊れていき、小さな爆発音がなる。どうやら機械で動くベルトだったらしく、政宗の身体に付いていた全てのベルトが壊れて外れていった。


 やっとfreedomになれた、と小言を言った後に政宗は背筋を伸ばたり、屈伸をした。
 実際に政宗が立っても、やはり小さかった。本当に俺の弟達と変わらないぐらいの大きさだ。








「………またガキだなと思ってただろ」
「あれ、何でバレてんだ?」
「shit!!!! 今だけって言っただろ!!」
「と言われても、どうしても弟達と重ねて……」
「シャラーップ!!!重ねんじゃねぇ!!」








 何かコイツ面白ぇな。デカくなった政宗の姿が全く思い浮かばないが、ダチになりたいと改めて思った。



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