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「俺らダチにならね?」
「ならぬ」
「なんでー!なろーぜーぇー!なーぁー」
「ならぬ」
「けちっ!」
「けちですっ!」
「「え」」







 私が乱入して話に入ったら2人は驚いた顔をしました。そのときの顔は忘れられません。とても面白かったから。




 そんな昔のことをふと思い出しながらだと、不思議とアールグレイはいつの間にか飲み干していました。




 私たちは決して会うことのない道を辿っていたのに、何故か会ってしまった小学3年の春。
 それが私の最初の力、”先見”(さきみ)が初めて外した未来。そして、それと同時に”後見”(あとみ)の力が出てきました。


 何の意味があってこの力が生まれたのでしょうか。私には全く分かりません。ただ、私が3才になるころ、未来が見えるようになりました。私の家の人、家族をも私を「海神(わたつみ)の巫女が蘇った」と大はしゃぎ。

 それからというもの幼稚園は疎か、外に出ることを許されなくなりました。







「外の人はお前を狙っている」


 どうして?



「お前の力欲しさにだよ」








 この時の私には何のことだか分かりませんでした。この”先見”の力がどのようなものか、皆がこの力を持っていると疑わなかったからです。





 しかし、現実は違いました。




 私はただ外を眺めては公園で遊ぶ子達を見て羨ましがっていました。
 ですが、周りの人たちを恨むことはなかったです。……いいえ、出来ませんでした。
 何せ、皆様私のために色々なことをしてくださったのですから。



Uターンすっか?
こちらが嫌でしたら
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