ドミノ倒し



※政宗、アホです。すみません………






















「……………あんさ、何でこんなことになってんの?」
「え、海賊さんが言ったのでは?」
「俺じゃねぇよ。元は元就が発端だろ」
「我は何もしておらぬ。大谷、貴様が言い出したのだろう」
「ヒヒッ、我のせいするか、毛利。我はトンと分からぬなぁ。ワカラヌ。三成であるか?」
「何故私にふっかける、刑部。全て家康が悪いだけだ」
「何故全部ワシのせい?幸村では?」
「某何も言っておりませぬ。慶次殿ではござらぬか?」
「え、俺が来たときにはこうなってたよ?」









 コイツ等が何に対してもめ合っているのか、気になるか?

 馬鹿なことに俺らは何故かドミノ倒しをしようと並べている。会話には参加してねーけど、俺もちゃんと参加してるんだぜ?you see?



 え?何で会話に参加しねーのかって?
 俺の集中力、甘く見るなよ。

 ちょっとでもspeakしたら途切れるくらい、俺の集中力はほっそい糸で出来ているんだ。you see?


 え?自慢する所違うって?

 仕方ねーだろ。マジな話なんだから。you see?(大事なことだから三回you see言ったぜ!)









 ………それに……………


 俺がドミノ倒しする発端なんだ………









━━━━3時間前








「Hay!真田!どちらの集中力が長く続くかbattleしようぜ!」
「政宗殿の果たし状なれば某は受けましょうぞ!!政宗殿ぉおおおお!!!」
「HA!!!そうこなくっちゃな!!」
「しかし、何で勝負するのでござるか?」
「Hum……そうだな………」









 何となく思いついたことを言って真田に勝負するのが癖になっているせいで、肝心の勝負する物がないのが俺だ!(ドヤァ)
 だが、そのせいでそれを探さなきゃならねーのは必然。
 そして、ふと目にしたものを見つける。

 それがドミノの積み木箱(45リットルのゴミ箱並み)だ。



 そこからは俺が「Dominoだ!!」というと「わかり申したぁ!政宗殿ぉおおおお!!!」と真田が言う。
 必然的に俺らは地面に腰を下ろし、互いにちっせぇドミノの積み木を立てていく。実に地味な作業だ。

 しかし、これじゃあ埒があかねぇってのに気付き、お互い呼べるダチを呼びまくり、そのダチがダチを呼び、こんな大人数になった。
 ちなみに場所はHigh schoolの体育館。とてつもなく広く、今日はschoolは休校日な為、部活も全て休み。だから俺ら以外誰もいない。



 つか、何でこんな体育館にDominoがあったんだ?さっきまで全然気にも止めなかったが、変な話だ。
 …………ま、いっか。

 因みに人はこれだけいる。



・俺(伊達政宗)
・真田幸村
・前田慶次
・猿飛佐助
・片倉小十郎
・長曾我部元親
・毛利元就
・鶴姫
・石田三成
・徳川家康
・大谷吉継
・かすが
・風魔小太郎





 何で箇条書きなのかなんて聞くなよ?人数数えるのが面倒くさかっただけだからな?………あっ!信じてねーだろ?!別に数えられなかったワケじゃねーからな!な!?
 しかし、このメンツは少しシュールすぎねぇか?絶対この場にいないだろっていうヤツもいるんだが、もう俺は気にしねぇからな。気にしたら負けな気がする。うん、きっとそうだ。








「かすが、なんか白の積み木多くない?」
「謙信様のイメージカラーだ」
「え?そこ?てか、水色じゃないの?」
「……………」
「風魔は逆に黒多いね。あと紫と青が」
「…………………」
「自分と北条のお爺さんのイメージカラーだって?なんか自分達の好きな色ばっか集めてない?」
「…………」
「え?おまえもだろって?アハハ!だって俺様のイメージカラーは緑だもん」








 猿飛が余裕ぶっこきながら隣で黙々と作業を進めるかすがと小十郎。………つか、おまえ等、少しは曲げようって気はないのか?真っ直ぐに行きすぎて壁にぶち当たるぞ?
 長曾我部なんか見て見ろよ。グネグネすぎて何描こうとしてんのか分かりゃしない。しかも紫の積み木ばっか。

 隣の毛利は………ま、丸?square(四角)じゃなくて、何故丸ばっか?しかも◎の丸じゃなくて○の丸ばっかり……器用といっちゃ器用だ。
 その隣は………石田か。……………あれは……人物……?器用すぎんだろ………。
 隣には大谷が積み木をフヨフヨと浮かして遊んでいる。
 大谷の隣は前田と鶴姫。何故か2人してピンクの積み木を並べまくって楽しんでいる。仲良しだな……。
 家康は……………………え?まさかの最初で戸惑ってる?そういえばアイツ、俺の隣から進んでない気がする……。ぶ、不器用にも程があるだろ………。






 集中力が切れた俺は皆のを見ながら立って屈伸をしようとする。ずっと座りっぱなしじゃしんどい。




 立とうとすると、ドミノのHappeningといったらアレだろ?






コツッ









「あ゙っ…」
「どうした、まさむ………」









 一つの積み木が転げればそこから正にドミノ倒し。どんどんと止まらずに積み木は倒れていく。
 何故か皆の積み木が俺の積み木と連なっているせいで倒れる倒れる。


 そして全てが倒れ終わると沈黙が続いた。今までの努力が水の泡になったのだから………当たり前、か。
 まぁ、なんつーか………俺は逃げようと積み木を蹴飛ばしながら走るとガシッと素早く掴みやがったのは、猿とかすがと風魔。
 3人の顔が異常に怖い。決してわざと倒したのではない。しかし、今のコイツ等には関係ない。一番の理解者の小十郎でさえも。








「まぁーさぁーむぅーねぇーさぁーまぁー…………」
「う、wait!!!!ワザとじゃねーんだ!!お、俺はただ……!」








 一番低い声で皆が俺に近付いていく。強いて言うなればゾンビだ…………









「どうしてくれるのですか………?」
「日輪の完成を間近にして倒すとは…………」
「秀吉様………伊達政宗を斬滅する許可を………」
「謙信様を………」
「親方さぶぁぁ………」
「…………」
「話を!!話を聞いてくれ!」
「「「「だまれぇえええええええ!!!!!」」」」








 俺は今日、皆にボコボコにされました。反省します…………。










「徳川、主は入らなくてよいのか」
「えっ!?あ、あぁ、ワシは、その………」
「一つも立てられなかったか?」
「(ギクッ)」
「ヤレ図星か」
「あ、あはは………。終わってよかったよ」
「ヒヒヒヒヒッ、ゲホッゴホッ」
「刑部!?」



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