short story

世界共通語



「月が綺麗ですね」







「I love you」







「わたし、死んでもいいわ」







何処かの夏目漱石とかいう、偉人が「I love you」を生徒に和訳させたのだそうだ。
そうしたらその生徒は「あなたを愛しています」と至って普通に訳したらしい。
だが、その偉人は首を振って「『月が綺麗ですね』と訳しなさい。それで伝わるから」と訂正したそうな。
理由は至って簡単で、日本人は「愛しています」なんて言わないからだそうだ。
外国ではとっても一般的なのに、と自分は思う。



恋人でも無くても、友人や親友であるならば尚更、I love youなんていつも使うのに。



だから日本人はウブなんだよ。
恥じらい、羞恥、躊躇、違和感、嫌悪感。
邪魔をするのはそれだけじゃない。
だからそれに対抗出来る日本人は殆どいない。



けどウチの子は違う。
お菓子とバスケしか眼中にない彼に愛を囁いたところで、
室ちんウザい
としか少しあがった口角からは発せられないだろう。





" I'll love you till the end of time,
even if you won't ever realize that you are the reason for me to live in this hideous world.

A beautiful moon tonight, don't you think?
I won't regret even if I get killed this instant."


"私は刻の終わりまで貴方を愛し続けるわ、
私が此の馬鹿らしい世界で存在して居られる理由が貴方だと言うことを、たとえ貴方が一生気付かなくとも。

今夜の月は綺麗ね、そう思わない?
今この瞬間に殺されても、私は何も悔いることはないでしょう。"





〒あとがき
有名なお話ですよね。最近krbsがキテるんです。氷室きゃわたん







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