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白の世界 - end



【あとがき】

『白の世界』これにて完結です。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

治崎さんと無個性夢主って好きなんですが、あの治崎さんがただ無個性というだけで他人を特別視するのか…?という命題に立ち向かうべく、敬虔な信徒たる夢主を当ててみました。
絶対の唯一を持ちながら、その信仰の土台がどこか不安定な二人、お互いに都合のいい言葉を教えあってズルズルとやってきた子達……そしてそれをぶち壊されるお話にしたかったです。

再登場した治崎さんを見ていて、付け加えたくなったのがお名前のことです。
元々短編にしようとしていた時は、完全に治崎さんの名前も夢主の名前も出す予定はありませんでした。というのも、個人を識別する必要がない、という閉塞感は、夢主から治崎さんに対する信仰の現れかなと思っていたので。

しかし治崎さんがああいう感じになるなら、両腕なくなったことに対してくらいは、何か言及したいなーと思ったりして。
夢主は治崎さんのこと、指示があったので一応『オーバーホール』と呼んでいたはずですが、それは出来るだけ口にせず、本当はずっと『廻さん』と呼んでいたかったんですよね。

エピローグの後半も、そこから追加しようとしたのはいいものの……まだ最後の最後、治崎さんがエリちゃんとどうなるのかわかっていないので、こういう着地で一旦締めさせて頂きます。
ちなみに個人的には、組長さんは助かって欲しいけどそうなると治崎さんが救われちゃうのでそれはなんか違う……というところで、公式がどんな展開になるのかドキドキしています。

治崎さんは、救われないからこそ美しい人だと思ってます。なので今のところ、治崎さんにも夢主にも、そんなに救いはなくていいのかなと。
世界が完結しないまま、宙ぶらりんで生きて欲しい……絶対的な絶望も、輝かしい希望もないのが、この二人にはお似合いな気がしています。

全体的に雰囲気だけでざかざか書いていたお話なので、読みづらいところ多々あったと思います。どうにかクリスマスの日までに投稿したくて、本日12/25に滑り込みセーフしました。

ここまで目を通して頂きありがとうございました!全10話、最後までお付き合い下さった皆さまへ、心からの感謝を。
お疲れ様でした!



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