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Time2
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『何っじゃこりゃー!!』
クロノに連れられて、ルッカのもう一つの発明品があるという場所へ来た私。
今、私達の目の前にいるのは大きな赤いロボット。
『こ、これをその幼なじみが発明したの?』
「あぁ。」
す、凄すぎる。
幼なじみっていうんだからクロノとそんなに歳も変わらないはず。
すると、そのロボットがいきなり歌い出した。
《あ〜ゴンザレス♪オ〜レは強い♪オ〜レに勝ったら15ポイント〜!!♪》
『うわ!びっくりした!ていうかポイントって何?』
「シルバーポイントのことだよ。10P貯めたら50Gのお金に両替できるんだ。」
『へぇ〜。いいね!じゃあさっそく…』
私はゴホンと咳払いをして喉を整えた。
「え、お前何する気…」
『あ〜鈴乃〜♪わ〜たしは素敵♪み〜んな私にひ〜と〜め〜ぼ〜れ〜♪』
『ふぅ〜…』
「何が“ふぅ〜…”だよこのアホ!」
バシッとクロノが私の頭を叩く。
『いったぁー!何すんの!』
「お前こそ何してんだ!」
『え。何って…歌っただけだよ?』
私はキョトンとして答えた。
「何で歌わなきゃいけねんだよ。」
『だって勝たないといけないんでしょ?だったら歌で勝負かなって。』
「違うだろ!!普通に考えて戦闘…」
《あ〜んたは上手い♪あ〜んたはす〜ごい♪だ〜からあげるよ15ポイント〜!!♪》
「Σえぇぇ!?」
『ほら。』
「嘘だろ!?信じらんねぇ。」
『じゃあもう一曲…』
「まだ歌うつもりかよ!もう行くぞ…ったく。」
そう言うと、クロノは私をズルズルと引っ張って行った。
『あーっ!まだゴンザレスとのデュエットがぁー!!』
「はい黙ろうかー。」