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Time2
***
私達はさっきの女の子の所に、そのネコを連れて行った。
「あ!わたちのネコちゃん!連れて来てくれてありがとう!」
あ、このネコであってたんだ。
『ふふっ。どういたしまして。』
「今度はちゃんと見とけよ?」
そう言うとクロノは優しく微笑んで、女の子の頭を撫でた。
おぉう。優しい!
いいね、こう…お兄ちゃんって感じで。
その時、近くから力強い音楽が聞こえてきた。
『何の音?』
「さぁ?あっちの方からだな。行ってみる?」
『うん!』
***
〜♪〜♪〜♪
〜♪〜♪
『うわ!けっこう音大きいね!』
「そうだな。」
ステージでは、まるで原始人のような格好をした人達が歌って踊っている。
「大地の〜♪リズム〜♪」
「原始の〜♪リズム〜♪」
「何だそりゃ。しょうもな…。おい鈴乃、他んとこ行こうぜ。」
『大地の〜♪リズム〜♪』
「…って何一緒になって踊ってんだよ!」
『え?ダメ?』
「いいけど置いてくぞ。」
『えっ?!そ、それは嫌だ!クロノ待ってー!!』
私は慌ててクロノの後を追った。
丁度そのエリアから出たすぐのところで、クロノが待っていてくれた。
さっきのネコを受け渡す時の仕草といい、何だかんだ言ってこういうとこ優しいよね。
『ていうかそのルッカって子の発明品、まだ準備中かな?』
「多分あそこに人が立ったままだから準備中なんじゃないか?」
本当だ。
まだ男の人が階段の所で立ち塞がってる。
「あ、発明品で思い出した。そういえばルッカ、もう一つ発明した物があるって言ってたな。」
『そうなの?だったらそれを先に見に行こうよ!』
「あぁ。確かこっちだったはず。」
私はクロノについて行った。