ご飯、まだ?
ある日の昼下がり。
ぐぅ〜……。
『お腹空いたぁ…』
誰もいないリッカの宿屋の一室で、小さな空腹音がお昼を知らせた。
何か食べたいな。
そう思い、外でいつものように特訓をしているであろう勇者達を呼びに行くことにした。
***
『皆ー。そろそろお昼ご飯にしよーよ。』
リュカ「そうだね。丁度お腹空いてきた頃だし。」
その言葉に皆が剣等を納めながら宿屋に入って来た。
レック「腹減ったぁー」
レント「やっと飯だー」
ローレ「おーいエイトー、」
エイト「飯作れ、でしょ?まったく、たまにはレント達も手伝いなよ。」
アレフ「んぇえぇ〜…」
ナイン「心底嫌そうですね。」
『確かに。』
…でも待てよ?
そういえばエイトはいつも一人で作ってるよね。(たまーにソロが手伝ってるけど)
それなら、
『ねぇ今日はさ、皆でお昼ご飯作らない?』
***
ぐぅ〜……。
あれ、デジャヴ?
えぇそうです。
皆さん改めましてこんにちは、絶賛空腹&暇を持て余し中の愛花です。
私は今、さっきいた自分の部屋にいる。
皆で一緒にご飯作ろう発言をしたら、皆は同意してくれた。
しかぁーし!
何故だ!何故私だけ仲間外れにされなきゃならない!
いや理由はちゃんと知ってる。
何かこないだは私が皆に料理したから今度は俺達が作るから部屋で待ってろなんか言われちゃいまして。
ちぇーっ。
まぁいいや。
幸いこの部屋の隣がキッチンだ。
会話を盗み聞きしてやる!
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レック「なぁエイト。この野菜切ればいいのか?」
エイト「うん。ちゃんと均等になるように切ってよ?」
アレフ「そんなん楽勝だよ!」
アルス「って言ってる側から何でロトの剣出してるの!?」
アレフ「え?だって斬るんでしょ?だったら切れ味最高フォルム最高アレフ最高のロトの剣しかないじゃないか。」
ナイン「こんなバカな人アレフくらいですよ。そしてさりげなく言った最後の言葉は聞かなかったことにします。」
レック「本当、アレフはバカだよな。」
アルス「あれ、珍しくレックがまとも」
レック「それならラミアスの剣に決まってんだろ?」
ナイン「前言撤回。ここにも大バカがいました。」
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いきなり不安だよ。
あれきっと、漢字間違ってるよね?
"斬る"じゃなくて"切る"だよね!?
先行きが不安すぎる…。
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レント「おいソロ、この肉焼くんだよな?」
ソロ「あぁ、ちゃんと弱火でやれよ。」
レント「おぅ!メラ!」
ボゥッ…
ソロ「Σおい!何やってんだ!」
レント「あ?見りゃ分かんだろ?肉焼いてんだよ肉。」
ソロ「何でメラしてんだって聞いてんだよ!こっちまで燃えかかってるだろ!早く消せ!」
レント「はぁ?んだよ、弱火っつーから一番弱いメラにしたのに。」
ローレ「うわぁあ!ヒャド!ヒャド!」
ソロ「お前も魔法使えないくせに変な意地張らないで普通に水を使えよ!」
リュカ「プリズン、あそこにヒャドやってくれるかい?」
プリズン「ンニャアー!」
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どうしよう。
もはや不安しかない。
そもそも何で料理に魔法を使ってるの…!
大丈夫かなぁ……?
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ソロ「はぁ…危うく火事になるとこだった。悪いな、リュカ。」
リュカ「危なかったね。お礼ならプリズンに言ってあげて。」
レント「ぷっ…ローレの奴プリズニャンに負けてやがるぜ(笑)」
ローレ「………イラッ」
アレフ「うあぁあぁ$%◇※☆●!!」
エイト「Σど、どうしたのっ!?」
アレフ「指!!指切れた!」
レック「Σマジかよっ!?」
ナイン「大袈裟ですね…。どうせちょっとした切り傷でしょう?」
アレフ「違う!取れた!ストンて!これ!小指!」
アルス「Σえぇっ!?」
アレフ「と思ったらさっき切ったニンジンの先っちょだった。」
レック「何なんだよお前!人騒がせな奴だな。」
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………。
うん………うん。
何なんだろうね。
もう言うこともないよ…、
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ローレ「レント、」
レント「何だよ?」
ローレ「これ味見しろ。」
レント「え?マジ?ラッキー☆いただきまーす…………っ!?っ何っじゃこりゃあああ!かっら!辛っ!げぇっほ!かっら゙!」
ローレ「おー悪い悪い。タバスコ入れ過ぎた。」
レント「おま…げほっごほっふざけんなよ!けほっ」←辛さのあまり涙目
ローレ「いやー口からもメラができるなんて凄いな!さっすが御先祖☆」←今日一番の笑顔
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うん、
……もういいからさ、
ご飯、まだ?
END
あとがき
うあああっ!
秋華ちゃんごめん!
スランプ真っ最中の変な文章とかなりの遅れうp!!
もう何回土下座しても足りないよ!
せっかくの相互記念なのにほんとごめん!
こんなのでよければ煮るなり焼くなりごみ箱ポイなりお好きなように!
このお話は秋華ちゃんのみお持ち帰りOKです。
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