第1章
第1章
バンダナ様「ちょっと。そろそろ本題に戻ろうよ。」
ククール「そうだよ。すっかり忘れてたじゃねーか。」
バンダナ様「…もとはといえばククール、君のせいなんだけど?」
ククール「わ、分かったから!だからエイト、その黒いオーラやめろ!」
あ、エイトっていうんだ…。
どうやらバンダナ様ではないらしい。
さっそく愛着が湧いてきた名前だったというのに早々修正か…。
エイト「はぁ…。まったく、今までのやりとりが長すぎてヤンガスなんてトロデ王と酒場に行っちゃったよ。」
エイトさんに言われて初めて気付いたが、確かに辺りはもう暗くなってきている。
というより私はいつ頃ここへ来たんだろう。
ダメだ、頭がついていけない…。
ゼシカ「とりあえず今日はもう宿屋で休みましょう。話はそれからよ。」
エイト「そうだね。ほら、ミキもおいで。」
そう言って、さっきみたいに優しい笑顔で話し掛けてくれるエイトさん。
『え…いいんですか?』
エイト「もちろん。何か色々事情がありそうだし、一人じゃ心細いでしょ?」
『あ、ありがとうございます!じゃあお言葉に甘えてご一緒させていただきます。』
よかった…。
ただでさえこの状況についてけなくて混乱してるのに、知らない土地で野宿する羽目にでもなったら…と密かに心配していたのだ。