第11章

第11章





***






…眩しくなくなった…かな?



そう思い私がゆっくり目を開けると、そこには沢山の緑に囲まれた村があった。






アルス「ここが…ライフコッドっていう所?」


ソロ「普通の村だな。」


エイト「ここにその勇者がいるようには思えないね。」






ランド「おいレック、お前いつまでターニアの家にいるつもりだ?」




ん?何か話し声が…。



私達は声のする方に近付き、その様子を見た。



『あっ!あの人…』


私がその人物を見て思わず声をあげてしまった。



青い髪にレックと呼ばれたその人物…。


間違いない。
あの夢に出てきた、まさしく今探している勇者だ。




レック「そんなこと言われたってボクはどうしたらいいか…。それにターニアはとっても優しくしてくれるし…。」


ランド「ターニアは人が良すぎるんだよ。それにつけこんでお前はいつまでも居座りやがって…。ターニアも迷惑してるに違いないぜ。」


レック「でもランド、ボクは他に行く所なんてないし…」


ランド「そんなの俺の知ったこっちゃねぇ!なんなら力づくでもお前をこの村から追い出してやってもいいんだぜ?」


レック「………」


ランド「何だよ。そんな恨めしそうな目で俺を見て。男だったら言いたいことがあるならはっきり言えよ。」


ランド「とにかく、この話をよーく覚えておくんだな。」



そう言ってランドという金髪の男の人が去って行った。


その方向を少しの間見つめていたレックだったが、しばらくして後を追うように走って行った。






ローレ「あれが例の勇者なのか…?」


リュカ「随分気が弱い感じだったね。」


レント「見ててイライラしたわ。あのランドっていう奴の方が勇者なんじゃね?」


アレフ「それはそれで信じたくないよ。」




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