第8章
第8章
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リッカ「あれ?ミキちゃん、着替えたの?」
『リッカちゃん!うん、そりゃもちろん着替えたよ。』
リッカちゃんはここの宿屋を切り盛りしている女の子。
私と歳も近いことから、ナインと出会った時、仲良くなったのだ。
リッカ「えー似合ってたのに。そのままうちで働いて欲しいくらいよ。」
『いや私がメイド姿なんておぞましい格好して働いたら、お客さん逃げちゃうよ。』
リッカ「そんなことないよ。ミキちゃんは謙遜しすぎ。」
なんてことを話していたら、後ろからナイン達の呼ぶ声がした。
リッカ「あらご指名みたいね、ミキちゃん。」
『からかわないでよリッカちゃん。…じゃあ行って来るね。お仕事頑張って!』
***
ナイン「ミキ、リッカと仲がいいんですね。」
『うん。リッカちゃんみたいないい子と友達になれて嬉しいよ。…ってあれあれ?ナイン君、ヤキモチですかぁ?』
私はちょっとナインをからかってみた。
すると意外にも効いたみたいで顔を赤くしてうろたえている。
ナイン「そっ…そんなことは…っ」
『まぁリッカちゃん可愛いしね。ナインがヤキモチ妬くのも無理ないよ。』
ソロ「多分そういう意味じゃないと思うけどな。」
エイト「うん。ミキじゃなくてリッカちゃんに妬いてるよね。」
『ん?何か言った?』
ソロ「いや、何も。」
『?…まぁいいや。ところで皆して集まってどうしたの?』
リュカ「あぁ。それなんだけど、次はどこに行くか話し合っていたところなんだ。ミキちゃん、夢とかで何か出てきた?」
あぁそうか。
ナインはもう仲間になったし、次へ進まなきゃ駄目なんだよね。
『ごめん…。実は今回も見てないんだ。』
あーあ…。
私も何か役に立てたらなぁ…。
レント「気にすんな。今は旅の扉だってあるし、ラーミアもいるだろ?」
アレフ「あれ、そういえばラーミアってどこ行ったんだっけ?」
ローレ「何か一旦自分の世界に帰るとか言ってたな。」
サンディ「ちょっとラーミア様、まだ帰って来ないわけ?」
その時。
旅の扉がいきなり現れ、強い光と共に開いた。
そして中から半ば放り出されるようにして人が出てきた。