第8章
第8章
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『サンディが言ってた家はここか…。』
案外近かったな。
いや、近すぎだったな。
まぁいいや。
とりあえず入ろう。
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『こんにちは。あの、頼まれてた…め、メイドです。』
な、何か変だったかな。
ちょっとオドオドしすぎちゃったかも。
かといってメイドでーすっていうテンションもあれだし…。
すると、ベッドに寝ているおじいさんが私に気付いた。
おじいさん「おぉ!メイドさんじゃ!わしは何十年も待ち続けておった。」
な、何十年も…?
おじいさん「よーし、わしは頑張って病気を治して元気になるぞい!」
Σ切り替え早っ!
女性「そうよ!おじいちゃん、その意気よ!」
ちょ、何二人して燃えてるの。
ていうか私、まだ何もしてないよね?
『あ、あの…』
女性「あぁ!すいません。」
『いえ…』
女性「本当にありがとうございました。おかげで祖父もやっと元気を取り戻したようです。御礼にこれを受け取って下さい。」
『いや私は何もしていませんし、悪いですよ。』
女性「そんなことありません!」
おじいさん「そうじゃよ、メイドさん。どうか受け取ってくだされ。」
『は、はぁ…。じゃあありがとうございます。』
本気で何もしていない気がするが、そこまで言うならありがたく貰っとこう。