第5章

第5章







***





感動の再会を終え、私達は洞窟の外へ出た。




ローレ「やっとあの空気から逃れられた。」


エイト「まったくだよ。」



『すいません…泣いちゃったりして。』


エイト「いや、ミキはいいんだよ。ただ他の約2名がね…。」



約2名?
アレフとレントのことかな?




ローレ「見苦しかった。」


レント「おい(怒)ふざけんなよ。」


アレフ「そうだよ!僕の美しき涙を見苦しいだなんて!」


ローレ「どこがだ。」


『あはは…』



リュカ「皆、一旦カボチ村に戻ろう。早く報告してあげた方がいいでしょ?」


『そうですね。』






***



そうしてカボチ村へ戻って来た私達。





…が。



何だか村人の様子が変。
私達を見る目があきらかに変。


何でだ!?
私達この村を救ったことになるよね?
なのにあの目線は何!?



試しに村人の一人に話しかけてみた。



『あの…』


村人A「ひぃっ!魔物だべ!」


そういうと村人は慌てて家の中へ入って行った。



『えぇっ』


アレフ「どうしたんだろうね。」


レント「村を救った俺達にあの態度は何なんだ?」



エイト「何か嫌な予感がしてきた。」


ローレ「俺も。」


リュカ「思いたくないけど僕も。」






***



『こんにちはー!魔物、退治してk…』


村人B「聞いただよ。あんたらその魔物とグルだったんだな。」


『えぇっ!?ちょ…違』


村人B「何も言わなくていいだ。金は用意してる。だからさっさとこの村から出てってくんな!」



そういうと村人はお金の入った袋を私達に突き出し、早く行けと言わんばかりに手をシッシッと振っている。


『ちょっと!話くらい聞いたらどうなの!?』


エイト「ミキ、多分今は何言っても無駄だ。外に出よう?」


『でもっ…』


レント「反論したいのは俺も同じだ。だけどここはエイトの意見に従おう。」



仕方ないので私はしぶしぶ外に出た。





***





『っだーーー!!!!ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくー!!!』



だんだんだんっ!!!


私はイライラして足を地面に叩きつけた。



ローレ「おいミキ、落ち着け。」


『これで落ち着けれるだか!!疑われたんだべ!?』


エイト「ミキ、カボチ村の口調が移ってるよ。」


レント「まぁ確かに後味悪すぎるよな。」


『リュカさんっ!今からでも遅くないですよ!ちゃんと説明して来ましょう!』



そう言うとリュカさんはゆっくりと首を横に振った。



リュカ「ううん。もういいんだ。」


『でもせっかくゲレゲレと再会できたのに…』


リュカ「ありがとう、ミキちゃん。でも僕はこうして再会できただけでも嬉しいんだ。それにこれであの村も困ることはないだろうし、充分だよ。」


『…』



不思議…。
リュカさんの目を見てると心が安らぐ。


さっきまであんなにイライラしてたのに…。



私がふわふわした気持ちでいると、レントがとんでもないことを言った。




レント「ま、金はちゃんと貰ったしいいだろ。」






『…レント?(怒)』









レント「今のはアリアハンジョークだ。気にするな。」




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