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第32章




『遅くなってごめん!準備に時間かかっちゃって…』


真新しいプリーツスカートを揺らしながら、ぱたぱたと階段を駆け降りる。
既に皆は食堂に集まって雑談をしていた。

一斉に振り向く皆を見て、一瞬誰だか分からなかった。


アレフ「おおー!ミキ可愛いー!」

レック「ミキ制服似合うなー」

『そんなことないよ。それより皆の方が似合ってる!』

レント「やっぱり?何でも似合っちゃう俺罪だわー」

ソロ「調子に乗るな。


サラリと髪に手をかざすレントにソロが軽く叩く。
レントはいてっと小さく呻いた。


レック「まぁまぁ心配しなくてもソロだって十分かっこいいぜ!俺の次に。

ソロ「こいつ…


ローレ「動きにくい」

アルス「僕、こんな格好したことないからなんだか変な感じ」


それぞれの感想を述べながら、お互いの制服姿を見る。
いつもは頭に何かを被っている皆だけど、さすがにこの格好だと外してるな…。
そのせいもあって、余計雰囲気が違って見える。

見慣れない風景に、少しドキドキしてしまうのは気のせいだろうか。





レント「にしてもリュカ遅ぇな。」

ナイン「そんなに話が長引いているのでしょうか…」

エイト「個別に何の話だろうね?」


確かに学園長先生と別れてから結構時間が経つ。
それなのにまだリュカは帰って来ていない。
入学早々学園長先生からの呼び出しって…。



ソロ「ここで待ってても時間の無駄だし、校舎に行った方がいいんじゃないのか。」

ナイン「そうですね…こっちに向かって来てたら途中で合流できるかもしれませんし。」

アレフ「よーし、じゃあ校舎に行ってみよう!」

アルス「今度はどんな冒険になるのかなぁ」

『い、いや今回は冒険とはまた違うかと…』

ローレ「ガンガン魔法使うぞ」

レント「まだ使えたことすらねぇだろ。






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