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第25章
『……ド、ドリスちゃん…そろそろ…』
ドリス「きゃー!ミキったら超可愛い!!」
鏡の前に立たせられ、私の肩に手を置いて一人はしゃぐドリスちゃん。
私は一体何をしているのか。
鏡に映る、今まで見たこともないくらいきらびやかでフリッフリな自分の姿に呆然とする。
あの後ドリスちゃんに連れて行かれるまま、着せ替え人形のようにあれやこれやとドレスを着せられた私。
慣れない格好の連続で、正直どっと疲れている。
ドリス「んーミキはどっちかっていうと可愛い系だからー…これなんてどう?」
そう言いながらピンク色の花をモチーフにした、宝石が散りばめているアクセサリーを私の頭に飾るドリスちゃん。
顔を上げると、鏡越しに笑顔のドリスちゃんと目があった。
『楽しそうだねドリスちゃん…』
ドリス「当然よ!こんな風にお友達とファッションを楽しむなんて初めてのことだもの。ほら、次はこれよ!」
『え。まだ着るの。』
きゃっきゃと沢山のドレスを選んでいるドリスちゃんは何だかとても年相応の子に見えた。
ふと友達と放課後に服選びをしたことを思い出して懐かしくなる。
なんだかここにきて色んなことを考えさせられるなぁ…。
先ほどドリスちゃんが頭につけてくれたアクセサリーをいじりながらぼんやり考えていると、何やら部屋の外がガヤガヤし始めた。
何だろう…?
ドリス「何だか騒がしいわね」
それはドリスちゃんも気になったらしく、手をとめてひょこっと扉の外を確認した。
私もその後に続いて部屋の外を見る。
『………あっ!』
「…ただいま、ミキちゃん。」