第20章
第20章
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ソロ「あれ、俺今何してた?」
皆から攻撃されて正気に戻ったソロ。
どうやらさっきの偉い積極的な態度のことは覚えてないみたい。
まぁ…なんだ。
とりあえず、
あの特技はあんまり使わないようにしよう。
魔物も今までの私達のやりとりが長すぎてどっか行っちゃったし、私達はまた山登りを再開することにした。
うぅ…また登らないといけないのか…。
***
『…。』
さぁどうしよう。
私の目の前には今、高い段差がある。
皆はひょいひょいと軽く上がって行く。
何であんなに軽く越えられるんだ…。
『仕方ない…上がるか。』
ちょっとは自力で頑張んなくちゃね。
とはいえ…
『ふぬぉぉ…っ!』
そう簡単にはいかないのが現実。
『で、でも頑張れば…なんとか…!』
とその時、ふいに体が軽くなり、気付いた時には上に辿り着いていた。
『え?あれ?』
レック「…ったく。」
どうやらレックが私を引っ張り上げてくれたようだ。
『あ、ありがとうレック。』
レック「頼れってこないだ言ったばっかりだろ?」
『う…』
レック「さっきだって大丈夫じゃないのに無理しようとするし。」
『Σ(゚-゚;)ギクッ』
レック「分からないとでも思ったか?ミキが無理してることくらい見てて分かる。」
あれ…このセリフ。
どこかで…。
―"ミキがつらい思いしてるのは見てて分かるよ"―
そうだ。
いつだったかエイトが私に言ってくれた言葉そっくり。
『ごめんなさい…。』
レック「…まぁ自力で頑張ろうとするところがまた可愛いんだけど。」
『え…。』
ローレ「くらえ!ロトキック!」
レック「ぐはぁっ!」
『Σえぇっ!ちょ、レック大丈夫!?もうローレ!何やってるの!』
ローレ「レックが調子に乗ったから罵ってやっただけだ。」
『の、罵るって…』
すると、少し離れた所から私達を呼ぶ声がした。
アレフ「おーい!ここに階段があるぞ!三人共、置いてくよ。」
私達は急いでアレフ達の場所へと行った。