第20章

第20章










『ぜはー…ぜはー…』




く、苦しい…。


き、きつい…。


足死んじゃう…。





レック「だ、大丈夫か?」


『う、うん…。大丈夫大丈夫…。』





正直、


これが大丈夫に見えるか。


って感じだけど…






アレフ「なんだ、全然きつくないじゃんこの山。」


ソロ「だな。あのじいさんがきついとか言ってたからどんな山かと思ったら。」


レント「全然よゆー。」






言えない。



絶対言えない。



こんな中で私一人だけ疲れたとか言ったら迷惑になってしまう。


皆は優しいから中断してでも休ませてくれるだろうけど。


でも休んでる暇なんてない。

次に進まなきゃ。




レック「…。」




とその時。



ガサガサッ



草木が揺れる音がし、皆はその方向を振り向いた。




アルス「うわー魔物だ。」


エイト「やっぱり出るんだね。」




いやいやいや…。



これ、魔物なの?


人間じゃないの?


なんか貝殻みたいな帽子をかぶっているおじいさんを見て、私はそう思った。


その隣で浮いてる、アヒルみたいなモモンガみたいな生き物は魔物だろうけど…。




『ねぇこれ人間じゃないの?』




私はそのおじいさん(?)を指差して、魔物に詳しいリュカに尋ねた。




リュカ「人間じゃないよ。まぁ確かに見た目は人間っぽいけど、まほうじじいっていうんだ。因みに隣のはダックカイト。」



まほうじじい!?




ローレ「リュカが"じじい"って言うことに違和感。」


ナイン「確かに。」


レント「つーかまほうじじいてwwじじいてww」


ソロ「そんなウケるとこじゃない気がするんだが。」


エイト「お喋りはいいから戦ってよ。」


アルス「そうだよ!」


アレフ「ごめんごめん。…って痛っ!ちょ、まほうじじい殴らないで!」



[まほうじじいのこうげき!]

[まほうじじいのこうげき!]

[まほうじじいのこうげき!]




レック「めっちゃ物理攻撃。」


レント「"まほう"じじいなら魔法使えよ(笑)」


アレフ「いいから早く僕を助けてよ!」


ローレ「やだね。」


アレフ「なぜ…!






うずうず。


私だって戦いたい。


でも私が攻撃したところでどうせ当たらないし…。



何か皆余裕そうだし、そんな強い敵じゃないのかな?

だったら私でもダメージ与えられるかも?



その時、私はふとあることを思い出した。






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