第19章

第19章






***






ドサドサドサッ!!





レント「痛ぃってぇー…」


アルス「いたたた…」


ソロ「一体何があったんだ…?」




皆がそれぞれに起き上がる。





『こ、ここは…ってあれ?アレフとローレは?』




他の皆はいるのに、なぜかその二人は見当たらない。





エイト「ミキ、下。」


『え?』



下?


私が目線を下に移動させると、





Σキャーッ!!




なんとアレフとローレが私の下敷きになっていたのだ。




私はすぐさまどけて、二人に謝った。




『ごめん、本っ当にごめん!重かったよね!?大丈夫!?』


アレフ「だ、大丈夫大丈夫。ミキめっちゃ軽かったから。それに柔らかくていい香りだっt…



バシィッ!!



アレフ「Σ痛゙ッ!!!誰だよ鉄の奥義で僕の頭叩いたの!」


ナイン「アレフが馬鹿なことを言ったから天罰がくだったんです。」





そう言いながら、鉄の奥義を袋にしまうナイン。




アレフ「ナイン、お前か。」




すると、アレフの下から苦しそうな声が聞こえてきた。





ローレ「あ、アレフ…早くどけ…ぐふっ」


アレフ「あ、ごめん。」





ちょ、なんて軽いリアクション!!

ローレ死にそうだよ!!





*「あ、あんたら一体どこから来なすった?」





声がした方を振り返ると、そこには驚きの表情をしたおじいさんがいた。



そりゃそうだ。
いきなり、しかもこんな大勢が目の前に現れたんだから。





ローレ「ていうかここどこだ?」





エイトにベホマをかけてもらって(←嫌々)復活したローレが、辺りを見回しながら言った。




周りを見れば、

山、山、山、山…



どう考えてもリーザス村ではない。

そういえばゼシカ達も見当たらなかった。





*「あんたら、遊びでここを登るんじゃったらやめた方がええぞ。」


レック「もちろん遊ぶ気はさらさらないけど、何でやめた方がいいんだ?」


*「この山は見た目以上に険しい。それに最近では強い魔物も住み着いておる。」


アルス「この山を越えた所には何があるんですか?」


*「グランバニアの城がある。昔はよく人が行き来していたもんじゃが…」





おじいさんのその言葉に、リュカがピクリと反応した。





リュカ「グランバニア……?」


『何か知ってるの?』


リュカ「いや…どこかで聞いたことがあるような…」





もしかして、ここはリュカの世界なのかな?




レント「ま、ここでじっとしててもどうしようもねーし、そのグランバニアってとこに行ってみるか。」



『うん、そうだね。』





レントの提案に、皆も頷いた。





*「なんと!この山を登るというのかね。だったら気をつけて行くんじゃぞ。」


『はい。ありがとうございます!』





そうして、私達は気が遠くなるようなこの山を登ることにした。



いや、マジで気が遠くなりそう…。

これ本当に登り切れるの?






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