第17章

第17章







***








アルス「うわぁ!綺麗な所だね!」





エイトに連れられて来た場所。



そこは、何とも神秘的な塔の最上階だった。




やっぱり旅をすると、見たこともない場所が沢山あって楽しい。





アルス「ここにミキがいたらもっと楽しいのにな…。」




思わず、僕はそう呟いてしまった。




ローレ「…。」




うわ、何かローレに睨まれた。

怖っ。




アルス「え、エイト、この塔にそのクラン・スピネルがあるの?」




僕はローレの目から逃げるようにして、エイトに尋ねた。





エイト「うん。この像、リーザス像っていうんだ。」





リーザス…。



じゃああのライドンさんが言ってたのってこの像のことかな?





ククール「宝石か…。でもそれらしき物は見当たらないぜ?」




ククールさんがリーザス像に近寄って色々と調べる。





エイト「え?ない?」



ローレ「あぁ。そんな宝石…」


エイト「うーん…。おかしいなぁ。あるはずなんだけど。」





エイトがここ以外思い当たらない、というように首を傾げる。




ククール「…やっぱないな。」


アルス「じゃあ他の所に行ってみる?」





そう言って僕達が、来た道を戻ろうとした時――。





―お待ち下さい……
勇気ある旅人よ…――





アルス「えっ?」




いきなり声がして、僕達はその方向を見た。



すると、像の前に綺麗な女の人がいたのだ。



しかし、体が少し透けている。





ローレ「どうでもいいけど、何がどうなって勇気に繋がったんだ?」




うん、本当ににどうでもいいよそれ。





―私はリーザス・クランバートル……

遥か遠き昔…
この世界を生き、
この像を生み出した者です…―





エイト「リーザス・クランバートル…」





―あなた達にお教えしましょう…

長い歴史の狭間で
忘れられた、
光の神について…――

…―
…――
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