第2章
第2章
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眩しい光が無くなり、私は恐る恐る目を開けた。
まだ目が慣れておらず、少し辺りがぼんやりする。
『ここ、どこ…?』
エイト「どうやら僕ら、空飛んでるっぽいよ。」
『え?!また?!』
エイトから言われた衝撃的な事実に、私は反射的にすぐ目線を下へ下げた。
この色はやっぱり…
『この前と同じ…。淡い紫のキレイな鳥だ…。』
エイト「え、ミキってこれに乗ってきたの?」
『正確にはこの鳥に落とされたんだけどね。』
鳥「あの時は本当にごめんなさい。」
?!
「『しゃべった?!』」
デカさだけでも驚いたのに喋ったよ、この鳥!!
最近の鳥はサイズまで自由自在に変えられる上に頭脳まで発達してるのか…。
鳥「私は本当はあの明るい表の世界にいることはできないのです。ですがミキ、あなたをこちらへ連れて来るために私は最大限の力を使いました。それであの時限界がきてしまい、あなたを落としてしまったのです。」
『はぁそうなんですか。それは大変でしたね。』
……って
『違ーーうっ!!!』
感情任せに突然叫んだ私に、エイトがビクッと肩を跳ね上がらせたのが目に入った。
だがそんなことは今はどうでもいい!
『はいそうですか、って納得できるか!一瞬してしまったけど!そもそも何なんですか。あなたは誰ですか。ここどこですか。何のために連れて来たんですか。』
エイト「ミキ、落ち着いて。混乱してイラつくのも分かるけどここは冷静になろう?」
一気にまくし立てた私を落ち着かせるようエイトが優しく宥める。
そんな私にこの大きな鳥は申し訳なさそうに瞳を伏せた。
鳥「本当にごめんなさい…。あなたが怒るのも無理ありません。色々聞きたいこともあるでしょう。ですが今は私について来て下さい。到着したら必ず説明します。」
最初はイラついてた私も今怒ったってどうしようもないことが分かったので、とりあえず冷静になることにした。
一旦静かに息を吐き、もう一度心を落ち着かせる。
エイトも私の様子を見て落ち着いたのが分かったのか、少しホッとしたような表情になった。
広い広い空の中、私達はキレイな鳥に乗ったまま進んで行くのだった。