第15章

第15章








目を開けた時。




つまり私達が今見ているもの。






それは、





ドルマゲス「ぐおおぉぉ!!」






さっきまでの道化師とは違う。





恐ろしく、巨大な魔物だった。







先程の雄叫びと共に、ドルマゲスの背中から大きくて赤い翼が生えた。






ドルマゲス「この虫けらどもめ!二度とうろちょろできないようバラバラに引き裂いてくれるわっ!」






そう言うとドルマゲスは手を上にかざし、最初に自分が入っていたあの液体を私達に振り撒いた。







その瞬間辺りはまるで、生き物の体内のような場所になった。





アレフ「うっわ…気持ち悪…。」




するといきなりドルマゲスは雄叫びをあげた。




ドルマゲス「ぐおおぉぉ!!!」




しかも私に向けて。




『うわっ…』




余りの恐ろしさに私はショックを受け、腰を抜かしてしまった。




レック「ミキ!!避けろ!!」



『え?』




レックの言葉に反応したけど逃げる間もなく、

次の瞬間ドルマゲスが物凄い勢いで私に近づき、殴り掛かって来た!





『きゃあっ…!!』





痛い…!



殴られた腕が燃えるように痛い。




ドルマゲス「所詮はただの子供と甘く見ていたが、光の神も邪魔な存在…。死ね…っ!」




ドルマゲスがまた大きな爪を振り下ろそうとした時。






ソロ「ふざけんなよこの野郎!」




ドルマゲスの背後から、ソロが攻撃を仕掛ける!





ドルマゲス「ぐあぁっ!」




背中を剣で斬られたのか、ドルマゲスが呻く。





私はただ怖くてしょうがなかった。



今…。


もしソロが攻撃しなかったら今頃私は……。



もうそれ以上考えたくなくて、頭を振る。




恐怖で身体が震える。




ナイン「ミキっ!大丈夫ですかっ!?」




ナインが駆け付け、ベホマをしてくれた。



腕の痛みはとれたものの、何とも言えないような痛みが胸に走った。




怖い。





ソロ「ナイン!お前はそこでミキといろ!」


ナイン「分かりました!」





ドルマゲス「チッ……。まぁいい…。先に貴様らを殺してからでも遅くはない。」





ドルマゲスは皆の方に向き直り、不敵に笑った。




ドルマゲスの翼からスコールのように、羽根の雨が降り注ぐ!





ヤンガス「ぐっ……」


アレフ「くそ…っ」





どうやら全員にくらってしまったようだ。





レント「ドルマゲス…お前はどこまで俺を怒らせたいんだ?ミキに襲い掛かりやがって…!!」




レントがドルマゲスに切り掛かる!




ザシュッ!!!




ローレ「お前の相手はミキじゃなくって俺達だろ!!!」




続いてローレも攻撃!




エイト「お前は仲良く魔物同士で戦っとけ!!チーム呼び!!」




エイトが剣を前に突き出す!



どこからか笛の音が聞こえ、三体の魔物達が集まってきた。





リュカ「だったら僕も…。」




そう言うと、今度はリュカが口笛を吹いた。




ドドドド…という地響きと共に、様々なモンスター達が集まって来る!




エイトとリュカが呼んだモンスターが、一斉にドルマゲスに襲い掛かった!




ドルマゲス「くぁっ…邪魔だ!どけ!」




ドルマゲスがモンスター達を殴る。
















ブチッ





その瞬間。


リュカの中の何かがキレた。







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