第15章
第15章
ドルマゲス「なるほど。この私を倒し、主の呪いを解こうというわけですか。」
くっくっく…とドルマゲスが静かに喉を鳴らす。
さっきの不敵な笑みといい、仕草一つ一つがとても不気味だ。
ドルマゲス「見上げた忠誠心だ。しかし今の私には迷惑きわまりない!身にあまる魔力に身体が耐え切れなくなったので、ここでこうして癒していたというのに……。」
身にあまる魔力…。
やっぱりラーミアさんが言ってたように、物凄い魔力を秘めているんだ。
そう思うと、さらにゾッとする。
ドルマゲス「これも絶大なるチカラを手に入れた代償なんでしょうかねぇ。まあいいでしょう。けれど……悲しい。悲しいなぁ。」
レック「何が悲しいんだよ。」
レックがドルマゲスを睨んで言った。
ドルマゲス「だってせっかくこんな所まで来たというのに、その願いもかなわぬまま……。みんなこの私に殺されてしまうのですから!」
そう言うと同時に、ドルマゲスが襲い掛かって来た!
ドルマゲスは、持っていた杖をリュカに向けて振りかかった。
リュカ「おっと。」
しかしリュカはひらりとかわす。
リュカ「さすがに素早さが高いね。本来なら手なずけて僕の馬車に入れちゃいたいくらいだけどそうもいかないしね…だからこっちも本気で行かせてもらうよ!」
リュカのその言葉に、皆が一斉に戦闘体制に入った。