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このままでは拉致があかなくなるので、即座に現れ私がフレンに、ルカがソディアに剣を向ける。
「…貴様!なにをする!」
「動くなよ、副官」
「マリア…!?」
私ともう一人の騎士であるルカが、同じ騎士団であるフレン達に剣を向けたことにユーリ以外の皆は驚いていた。
「ユーリ、今のうちに行ってください。…聖核を騎士団に渡してはいけません」
「なんだか知らないけど、そいつとの喧嘩なら別のとこでやってくんない?急いでるんでしょ!?」
「…ち」
「行くわよ!」
リタの言葉でユーリ達は船へと急いだ。
船が港を離れたのを確認してからフレンから剣を外す。
「フレン。ユーリの言葉が堪えたみたいですね」
「…僕は」
「任務だからと自分の感情を捨てるのは楽しいですか?」
「貴様、隊長になんと言うことを…!同じ騎士でありながら任務を妨害するなど、公務執行妨害だぞ!」
「はいはい。あんたは黙っててくれるかな」
会話の最中に遮ってきたソディアをルカが止める。
「…今のあなたが、私は好きではありません」
「……」
「フレンに報告があります。…アレクセイ閣下が不審な動きを始めました。親衛隊と何かを企んでいるのです」
「なんだって…!?」
私はフレンに一つの封筒を渡す。
それにはアレクセイに関するデータが入っている。
「自分で真実を確かめたらいいですよ。ルカ、ショコラ、行きましょう」
「おう」
「ワン!」
フレンがこれからどう考えて動くかは彼次第。
さあ、動き始めよう。
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