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新月の晩、ノードポリカで起こったのは、魔狩りの剣の関与により戦士の殿堂の統領が亡くなり、その統領がアレクセイが求めていた聖核に姿を変えたことだった。

それを遠目で眺めていると、派遣騎士達がその場に集まる。

「アレクセイが親衛隊と共に行動を開始した」

「狙いは恐らくあれと同じ聖核が目的だろう」

「フレン隊はまんまとアレクセイに使われているようだな。彼らの任務を遂行させるわけにはいかないな」

「聖核でアレクセイはなにをするつもりなのでしょう」

私が訪ねると、仲間はわからないと答える。

「まだ情報不足だ。だが聖核は魔核により力がある。それを集めているとなれば、世界に仇なす者になる」

「では…そろそろ動いていいのですね?」

「ああ。始めよう」

私達は静かに、しかし確実に動き始めた。







港に続く道には聖核を手に入れたユーリ達がフレンに止められていた。

「渡してくれ」

聖核を手に入れようと実力行使をしようとしているフレン。

「うそっ、本気?」

「おまえ、なにやってんだよ。街を武力制圧って、冗談が過ぎるぜ。任務だかなんだか知らねえけど、力で全部抑え付けやがって」

「隊長、指示を!」

ユーリ達の背後には副官のソディアが剣を構えていた。

「それを変えるために、おまえは騎士団にいんだろうが。こんなこと、オレに言わせるな。おまえならわかってんだろ」

「……」

「なんとか言えよ。これじゃ、オレらの嫌いな帝国そのものじゃねえか。ラゴウやキュモールにでもなるつもりか!」

「なら、僕も消すか?ラゴウやキュモールのように君は僕を消すというのか?」

ユーリが怒鳴ると、フレンは挑発をする。

そんなフレンにユーリは

「おまえが悪党になるならな」

と答えた。



 


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