3

レイヴンの質問に私はそう答えた。

すると、泣きやんだライラがアルフに両親を探しに行かないのかと聞く。

「やめなさい。あなたたちが砂漠に行っても死ぬだけよ」

「えっ」

「ジュディス!」

「私たちが探すわ。だから、砂漠に行ってはダメ」

ジュディスがそう言うと、アルフはほんとに?と聞く。

「私、ウソはつかないわ。…いいでしょう?カロル」

「うん。いいよ」

凛々の明星で依頼として引き受けてくれるという。

掟が『義をもってことを成せ、不義は罰を』というので、放って置けないらしい。

「ありがとう!お姉ちゃんたち」

「お礼にこれ、あげる!」

アルフは宝物のガラス玉をジュディスに渡して家へと戻る。

「ガラス玉?」

「素敵な宝石だわ」

「仕事の報酬ですね」

「先払いしてもらった分、きっちり働かないとな、カロル」

「そうだね」

本当に依頼として受けてくれたようで、私からもお願いした。

「すいません。宜しくお願いします。私は二人についていて行けないので」

「なんか、マリア神出鬼没だよね」

「そうですか?」

「そうね、いつの間にか居なくなるし、あたし達の行くとこに先回りしてるし。あんた何者よ」

「騎士ですよ?不正ある場所に私あり、です」

砂漠にこれから行くと言うユーリ達にあまり無理はしないように言ってから、私は二人の家へと戻っていった。

彼らならきっと両親を連れ帰ってきてくれるだろう。

ルカたちもついていることだし、私は街に残り執政官、キュモールの様子でも伺うとしよう。


 


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