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「それはキュモールの指示でやっていることなんだな?」

「はい。そうですね」

本当はアレクセイに命令されたキュモールがしているのだけど、途中から自分の利益の為にしていることだから否定はしない。

「バカを野放しにするなんてね」

「キュモール…許せません…!!」

凛々の明星が捜しているティグルという男性を探すために奥へと進むと、キュモールとイエガーという人がいた。

ユーリ達を何度も襲った赤眼の首領のようだ。

「サボってないで働け!この下民が!」

「う、うう…」

「ほら、あれ…ティグルさん…」

どうやらキュモール達の近くで倒れた人がユーリ達が捜していた人だという。

「お金ならいくらでもあける、ほら働け、働けよっ!」

身体を崩しているティグルに強制しようとするキュモールにユーリは顔面に石を投げつける。

「ユーリ・ローウェル!どうしてここに!?ひ、姫様も…!」

「あなたのような人に、騎士を名乗る資格はありません!力で帝国の威信を示すようなやり方は間違ってます。その武器を今すぐ捨てなさい。騙して連れてきた人々もすぐに解放するのです!」

エステルの出現に最初は驚いていたキュモールだったが、エステルの言い分に次第起こりだした。

「世間知らずの姫様には消えてもらった方が楽かもね。理想ばっかり言って胸糞悪いんだよ!」

「騎士団長になろうなんて、妄想するヤツが何いってやがる」

「キュモール、その発言は皇族にたいする暴言、不敬罪になりますね。記録しましたから…覚悟しておいて下さい」

「なっ!マリア!?なんでここに!!」

私が居たことに初めて気づいたのか、かなりの動揺を見せる。



 


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