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巨大な銃を構えたラゴウを倒すべく、ユーリがエアル充填時に仕掛けようとしていると、充填の方が早くユーリ達が危なくなった時、竜が現れ危機を救う。
「なっ…なんだぁっ…!」
「また出たわね!バカドラ!」
リタはバルボスが相手だというのに、竜に向かい構えるのをユーリが押さえる。
「ちっ。ワシの邪魔をしたこと、必ず後悔させてやるからな!」
その間にバルボスは機械仕掛けの剣を取り出し竜巻を起こし身体を宙に浮かし外に逃げていった。
それと同時に竜使いがバルボスを追うように飛び去ろうとしていたのをユーリが止めた。
「やつを追うなら一緒に頼む!羽のはえたのがいないんでね」
「あんた、なに言ってんの!こいつは敵よ!」
「オレはなんとしても、やつを捕まえなきゃなんねぇ。…頼む!」
ユーリの熱意を感じ取ったのか、竜使いはユーリを乗せる事を許した。
「助かる!」
「待って!ボクたちも…!」
「こりゃどう見ても定員オーバーだ!」
「でも、ボクたちも…!」
「おまえらは留守番してろ!」
行きたいと駄々をこねるカロルを諌め、バルボスを追おうとするユーリに私は呼び掛けた。
「ユーリ」
「マリア、なんだ?」
「あまり、無茶はしないで下さいね」
「おう。フレンにも行ってくるって伝えといてくれ!!」
そう言ってとうとうユーリは行ってしまった。
それからユーリを追うんだ、とエステル達はバルボスや竜使いが向かった方角に向うことにしたらしい。
「レイヴンはどうするんですか?」
「んー、ドンに報告してから考えるわ。多分ドンの性格上、行け!とか言われそうだけど」
「大変ですね、板挟みは」
「本当にね。じゃあ、おっさんは行くわ。…マリアちゃん」
「はい?」
「無理しちゃ駄目よ」
「…はい」
私もすぐにラゴウを連れて騎士団に明け渡すために向かった。
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