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目的が同じだとユーリ達と一緒に地下水道を通り抜け、酒場の一階に辿り着いた。

「バルボスがアジトに使ってる街の東の酒場、つまり、おたくらとマリアちゃんが忍び込もうとしてた場所よ」

「じゃあ、このどこかにバルボスが…?」

「上があるみたいだな…上がってみるか」

酒場の二階に上がると、その場には都合良くラゴウまでいて紅の絆傭兵団の首領のバルボスと言い争いをしていた。

「あ、あんたら!」

「悪党が揃って特等席を独占か?いい身分だな」

「特等席?なにかあるのですか?」

「今ギルドと騎士団が睨み合って今にも衝突しそうなのよ」

私は自分の任務だけに目を向けていた為に、周りがどう動いていたのか知らなかったので、近くにいたレイヴンに小さく問い掛けた。

…これもラゴウが関係しているようですね。

ユーリ達がバルボスと対峙している間に、逃げようとしているラゴウを拘束した。

「逃がしませんよ。現行犯、言い逃れはさせません」

「ぐっ…!あ、あなたは、派遣騎士の…」

「今回の事件も大方、騎士団の弱体化に乗じて、評議会が帝国を支配するつもりだったようですが、残念でしたね」

「止まれーっ!双方刃を引け!引かないか!!」

外からフレンの声が響き、ギルドと騎士団を止めに入る。

「騎士団にも、まだまだ優秀な騎士がいるのですよ」

「ラゴウ、帝国側の根回しをしくじりやがったな!!」

「ひっ…」

それからバルボスはライフルでフレンを狙おうとしていたのをユーリ達が阻み、バルボスを倒そうと試みる。

その間、私はラゴウに流れ弾が当たらないように隠し見守る。



 


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