2
そう私が言った瞬間。
ユーリは持っていた荷物を床に落として私を抱き締めた。
「ホントか?嘘だったら承知しねぇぞ」
「私は嘘が嫌いです」
「…オレもマリアが好きだ」
「……ん…」
私とユーリはお互いを見合い、静かに顔を近づけて口付けを交わす。
いつから好きだったなんて知らない。
ただ今感じるこの想いは、愛しい…という想い。
「んで、全てが終わったらって具体的にいつなんだ?」
「んー、解りません。10年かかるかも…それでも、待てますか?」
「当たり前だろ。マリアを手に入れられるんなら、それぐらい待ってやるよ」
心はもう手に入ったしな。と不適に笑うユーリ。
ユーリとの未来を守る為にも、頑張らないといけないみたいですね。
「浮気したら許しませんから。…いってらっしゃい、ユーリ」
「しねぇよ。…いってくる、マリア」
ユーリの歩く後ろ姿を見送る。
大丈夫。
私は絶対にやり遂げてみせる。
見守ってて下さいね。
ナイレン隊長。
お父様、お母様。
そして、私も新しい出発をする。
【END】
PS3版テイルズオブヴェスペリアへと続く
[ 43/91 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]