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ガリスタは魔導器で彼らを攻撃し、彼らは初めてとは思えない程のコンビネーションでガリスタを攻めていく。
魔導器の圧倒的な力にボロボロになる二人だけど、最後にナイレン隊長から貰った魔導器を使う。
「くらえっっーー!!」
魔術を発動させ、怯んだガリスタにユーリが最後の一撃を加える。
「そ、それは…」
「隊長の魔導器だよ」
ユーリが胸に刺さった剣を抜くと、ガリスタはそのまま地に伏せた。
「ユーリ、フレン」
私は全てを見届けてから書庫へと入る。
私の姿を見たユーリとフレンは固まっていたが、私はそれを無視してガリスタの亡骸を見る。
「…ナイレン隊長の仇、それとフレンのお父様の仇、きっとまだ犠牲者は沢山いるのでしょうね」
「マリア先輩…」
「ありがとう、二人とも。これでナイレン隊長は救われたと思います」
罰を与えられるのだと思っていたらしい二人は、顔を見合わせる。
「フレン。ガリスタの件の報告書はお願いします。私にはまだやらなくてはならないことがあるので」
「は、はい」
私はガリスタが纏めていた荷物を漁る。
彼がアレクセイと繋がっていた証拠を探すためだ。
「なにしてんだ…?」
「私は私の出来ることを信じて進むことにします。もう、揺るぎません。だから、ユーリ。ありがとう」
逃げ道を作ってくれたこと、感謝してる。
でも今回のことで私は決意した。
もう、迷わない。
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