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ユーリに励まされて、私はすぐに着替えて外へ出た。

そこにはナイレン隊長の棺と、その棺に一つ一つ白い花を捧げる街の人達の姿。

…ナイレン隊長。
あなたはこんなにも街の人達に慕われていたんですね。

そしてその街の人達を守ったナイレン隊長を皆は決して忘れることはないでしょう。

「マリア、もう大丈夫なのか?」

「ええ。ご心配をお掛けしました」

「そうか。ならいいんだ」

私を心配してくれたユルギスに笑顔を見せると安堵した顔になる。

…皆に心配させてしまったなんて、私もまだまだですね。

街の人達、そして私達騎士全員が花を捧げた後、私達は列になり棺に向かい合う。

「帝国騎士団ナイレン・フェドロック隊長に、敬礼!」

敬礼をしながら運ばれていく棺をずっと見送った。

「…さようなら、隊長…」

これが全ての終わりではないことは、解ってます。

私が必ず片付けますから、隊長は安心して眠っていてください。







あの異常の全てはあの魔導器で、あれを管理していたのはガリスタしか使わない魔核があったことから彼の仕業だということはすぐに分かった。

隊長に頼まれていた記録、報告書も出来た。

後は、彼を落とすだけ。

腰に剣を携え、ガリスタがいるだろう書庫へと向かった。

すると、先客がいたのか書庫から話し声が聞こえてくる。

ユーリに、フレン…?

彼らもまたガリスタのしてきた事に気づいたらしい。

話していくにつれて、ガリスタはフレンの父親が亡くなった事件にも関わっていたことがわかり二人は刃を向ける。

戦う二人に加勢しようとしたけど、止めた。

これは、彼らの戦いだ。

ナイレン隊長が未来を託した二人の…。

なら、私は記録しよう。

それがまた私の仕事なのだから。



 


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