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警戒をしていると、もう一体が壁から出てきて私達に襲い掛かる。
「うわっ!!」
「きゃぁ!」
攻撃をするも体が石だから剣では弾かれ、成す術がない。
「どうすれば…!」
一方的にやられてばかりいると、ユーリ達が戦っていたゴーレムが一体壁に戻っていく。
「ユーリ!赤い筋を斬れ!!」
どうやらフレンが倒したらしく、教えられた倒し方でユーリとナイレン隊長がもう一体を倒す。
これで先に進めると思っていたら、また再び出てくるゴーレムにきりがないのでギルドが私たちを先に行かせてくれる。
彼らの行動を無駄にしないためにも、早くこの現象を納めないと!
一気に走り抜け、広い空間に出た私たちを待ち受けていたのは、巨大なゴーレムだった。
「デカイって…」
攻撃を仕掛けてきたゴーレムに隊は二手に別れ、逃げる。
ゴーレムを倒したくても、ゴーレムを操る赤い筋は巨大なゴーレムの上にあって打つ手がない。
そんなことを考えていると、私達の方にゴーレムの攻撃がくる。
すぐにシャスティルが防御魔法を使おうと試みたが、遅く攻撃が当たってしまう。
「きゃああ!」
私達は吹き飛ばされ、瓦礫と共に地面に倒れた。
隊長達がゴーレムの注意を引いてくれている間に、ユーリとフレンに手伝って貰い瓦礫から抜け出す。
「マリア、大丈夫か」
「…ぅ、私は平気です。それよりヒスカ達が…」
「うそっ。嫌!ちょっとぉ!!」
シャスティルが暴走を始めた魔導器がついた右腕を差し出す。
左腕が瓦礫に埋まっているせいで取れないのだ。
ユーリはすぐに察知し、シャスティルから魔導器を外し遠くに投げる。
するとすぐに魔導器が爆発した。
その音に気づいたゴーレムの注意が再び私達に向けられてしまう。
こっちにもまだ抜け出せないでいるというのに!
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